転職先をするか独立をするか悩んでいたときに、
フランチャイズも検討したことがあります。
でも、フランチャイズや副業を調べていた頃、よく目にしたのが
掃除業や飲食系のビジネスでした。
ただ、コンビニのように24時間営業で人材確保も必要な業種や、
土日も関係なさそうな仕事は、自分にはハードルが高そうだと思って、
最初から候補には入れていませんでした。
そんなときに知ったのが「ドロップシッピング」です。
無料動画配信サービスで紹介されていた会社を見つけ、
- システムを使えば大量の商品登録ができる
- 接客不要
- パソコン1台でできる
- 在庫を持たなくていい
という部分に魅力を感じ、説明会に参加し、3日間悩んだ末に覚悟を決めて
やってみました。
結論から言うと、ドロップシッピングは「簡単に稼げる副業」ではありませんでした。
この記事は特定の会社やシステムを評価・批判することが目的ではありません。
私自身が実際に取り組んで感じたことを、これから始める方の参考になればと思い、
体験談としてまとめています。
Amazon運営は想像以上に管理が大変
Amazonで3アカウント作成して運営していました。
まず大変だったのが、Amazonの「セラーセントラル」と呼ばれるショップ管理です。
特に厄介なのが「アカウント健全性」。
これは売上がなくても指摘が入ります。
例えば、
- 「最新」「最先端」といった表現の禁止
- 商品成分の確認
- 武器に改造できる可能性がある商品の警告
など、細かいチェックが頻繁に来ます。
しかも、多くは1〜2日以内に対応が必要。
自分も詳しくない製品の成分や部品のことを警告されても、
戸惑うことばかりです。
放置するとショップ評価が下がり、検索順位にも影響が出てきます。
ショップ評価というのは、よくある口コミの星何個とかの分ではなく、
ショップ運営者向けの内申点のようなものです。
何点以下になると、ショップが表示されなくなるという恐ろしいものです。
しかも、下がるのはあっという間なのに、上がるのはめちゃくちゃ大変。
売れるまでに時間がかかる
Amazonは最初から簡単に売れるわけではありません。
アカウントが育つまで時間が必要で、最初はかなり安売りをする必要があるという印象です。
- ポイントを高く設定する
- 利益を削って販売実績を作る
という状態が続き、思った以上に利益が残りませんでした。
「作業が少ない」は半分本当、半分ウソ
たしかに店舗型ビジネスと比べると自由度は高いです。
ただし、最低限のパソコン操作や管理能力は必須でした。
特に大変だったのが、お客様対応。
問い合わせメールには原則24時間以内に返信が必要です。
前述のAmazonのセラーセントラルの場合、こちらも対応できないと
また評価が下がります。
実際に毎日作業していたのですが、タイミング悪くパソコンを閉じた後に
問い合わせが届いていたことがありました。
しかも次の日は仕事で帰宅が遅く、翌日が休みだったので、
「今日は開かなくてもいいか…」
と思っていたタイミングで返品相談が来ていました。
さらに、お客様側の勘違いによるキャンセルだったため、
- 売上はキャンセル
- 商品だけ届く
という状態になったこともあります。
他に仕事をしながら、毎日2、3度パソコンを開いて確認というのは
なかなか大変です。
商品が届くまで、ずっと不安
私はアメリカAmazonや海外ショップから仕入れ、
日本で販売する形で運営していました。
そのため配送に時間がかかり、
- 待ちきれずキャンセル
- 箱つぶれ
- 配送事故
なども発生します。
確かに日本Amazonでも代わりになるような良い商品が溢れている時代です。
他のもの見つけたというキャンセルは多かったです。
さらに、自分で中身を確認して発送しているわけではないため、
- 写真と違う
- 壊れている
- サイズが違う
といったクレームが来ないか常に不安でした。
返品するとなると、また海外に戻さないといけないので、
そっちで返品期限を超えてしまわないかや、
返品送料がかかったりといった壁がどんどん立ちはだかります。
やるまで分からなかった輸入の壁
実際にやってみると、輸入にはかなり制限があります。
例えば、
- 液体は配送不可
- バッテリー関連NG
- 関税がかかる商品がある
- 革製品NG
など、思った以上にルールが多い。
さらに厄介だったのが送料です。
システム上では利益が出る計算でも、
- 重量
- サイズ
- 梱包形状
によって実際の送料が大きく変わります。
例えば、
- キャリーバッグ
- ディスプレイ棚
などは送料が想定以上に高くなり、赤字になることもありました。
靴もサイズ表記が海外と日本で違うため、返品率が高かったです。
ドロップシッピングをやってみて良かった事
Amazonの仕組みを深く知れた
これはかなり勉強になりました。
Amazonは1つの商品ページに複数ショップが出品しています。
一方、楽天は店舗ごとに商品ページが増えます。
つまりAmazonでは、
「一番安い店が勝つ」
とは限りません。
送料込みで安かったり、評価が高かったりすると上位表示されることもあります。
この仕組みを知れたことで、普段の買い物にも役立つようになりました。
サポート体制は安心感があった
アカウント健全性への対応マニュアルなどは用意されていたので、
完全独学よりは安心感がありました。
ただ、今だとAIでもある程度サポートできる部分は増えているかなとも感じます。
1年間やってみた結果
参考までに、自分の実績を公開します。
- 運営期間:約1年
- 販売件数:約160件
- 月間最高売上:約220万円
- 月間最高利益:約7万円
- 月間最高売上220万円を達成した月の利益:約5,000円
- 最終収支:約20万円の赤字
数字だけ見ると、月商220万円はすごそうに見えるかもしれません。
しかし実際には、
- Amazon手数料
- ポイント還元
- 送料
- 為替の影響
- キャンセルや返品対応
などのコストがかかります。
特にドロップシッピングは利益率が低くなりやすいため、
売上が大きくても利益がほとんど残らないことがあります。
私自身も、最終的にはシステム利用料やサポート費用まで含めると約20万円の赤字でした。
もちろん、これはあくまでも私個人の結果です。
同じシステムでも利益を出している方はいますし、
取り組み方や扱う商品によって結果は変わります。
向いている人
- 自分で調べるのが苦じゃない人
- トライ&エラーを続けられる人
- 1年以上の長期目線で考えられる人
- 毎日コツコツ作業できる人
- 時間管理が得意な人
- 売れない期間でもメンタルがブレない人
向いていない人
- 絶対に失敗できない状況の人
- すぐに生活費を稼ぎたい人
- 3か月以内に安定収入を求めている人
- 放置で稼げると思っている人
実際に感じた厳しさ
最近は円安の影響もあり、輸入で利益を出しにくくなっていると感じます。
さらに、同じシステム利用者同士で商品やキーワードが被ることも増えていました。
- 商品登録のやり方
- キーワード選定
- 使用ツール
が似てくるためです。
「まだブルーオーシャンの商品がある」と言われても、初心者のうちは仕組み理解だけで精一杯。
その間にも、分割払いやシステム利用料は発生していきます。
また、インボイス制度の影響も感じました。法人からの注文で、
「適格請求書発行事業者でないなら取引不可」
と言われたこともありました。
これから事業を始める方は、業種によっては
インボイス登録も視野に入れておかないと、
そもそも土俵に立てないケースもあるのかなと感じています。
これから始める人への注意点
これからフランチャイズや副業を調べる方に伝えたいのが、
「売上」と「利益」は別物
ということです。
YouTubeのインタビューなどでは、
- 月商
- 年商
- 売上
を語っているケースが多いですが、利益とは限りません。
実際には、
- システム利用料
- 広告費
- 送料
- 返品
- 関税
など、見えにくいコストも多くあります。
売上から経費を引いて手元に残る分が利益です。
最後に、
ドロップシッピングを既存の会社のシステムを有料で使用してみましたが、
・在庫なしでも楽ではなかった
・システム依存の怖さを感じた
・サポート費が利益を圧迫した
「だからフランチャイズ選びでも、“簡単そう”だけで選ばないことが大切」
というのを実感しています。
