「クラファンをやってみたいけど、自分は無名……」
「SNSもほとんどやっていないし、フォロワーもいない」
「インフルエンサーの知り合いもいない」
「そんな状態で、本当にお金なんて集まるの?」
開業資金をクラウドファンディングで集めようとすると、まず気になるところですよね。
結論からいうと、
有名人やインフルエンサーでなくても、クラファンに挑戦することはできます。
ただし、
「クラファンサイトに載せれば、知らない人が勝手に見つけて支援してくれる」
と考えるのはおすすめできません。
知名度がない人ほど大切になるのが、
- 公開前から応援してくれる人を作る
- 「なぜ自分がやるのか」を伝える
- 支援したくなるリターンを用意する
といった準備です。
中小企業基盤整備機構が運営するJ-Net21でも、
クラウドファンディングでは適切な目標設定、PR活動、魅力的なリターン、
十分な準備などが重要とされています。
この記事では、SNSフォロワー0からでもクラファンを始めたい個人事業主に向けて、
無名な人は、何を武器に支援を集めればいいのか?
をわかりやすく解説します。
クラファンは無名でも集まる?結論は「可能だが準備が必要」
まず、
「有名じゃない=クラファンはできない」
ということはありません。
クラウドファンディングは、インターネットを通じて不特定多数の人から支援を集める仕組みです。
購入型なら、支援者がお金を出す代わりに商品やサービスなどのリターンを受け取ります。
つまり、支援する理由は「有名な人だから」だけではありません。
有名人でなくても支援が集まる理由
たとえば、
「この商品、使ってみたい」
「こんなお店が地域にできたらうれしい」
「この人の挑戦を応援したい」
と思ってもらえれば、知名度がなくても支援につながる可能性があります。
特に個人事業主の場合、
完成された会社ではないからこそ、
「なぜこの仕事を始めたいのか」
というストーリーを伝えやすいのも強みです。
たとえば、
- 子育て中に困った経験からサービスを作りたい
- 地元にこんなお店がなくて自分で作ることにした
- 前職で感じた課題を解決する商品を作りたい
など。
こうした背景は、大企業にはない魅力になります。
クラファンでは、
知名度の代わりに「共感してもらえる理由」を作る
という考え方が大切です。
ただし「公開すれば知らない人が集まる」は期待しない
ここはかなり重要です。
【CAMPFIRE】やREADYFORなどクラファンのサイトには、
多くのプロジェクトが掲載されています。
もちろん、サイト内で偶然プロジェクトを見つけてもらい、
知らない人から支援が入る可能性もあります。
ただ、
最初からプラットフォーム内の知らない人だけを頼りにするのは現実的ではありません。
たとえば、CAMPFIREにも正式な公開前から
“アイディア公開”などプロジェクトを周知できる仕組みもあります。
つまり、無名な人ほど、
「公開してから人を探す」のではなく、「公開する前から応援してくれそうな人を作る」
ことが大切です。
無名でもクラファンで集まりやすい人の3つの条件
では、知名度がなくてもクラファンと相性がいいのはどんな人でしょうか。
特に確認したいのが、次の3つです。
応援してくれそうな人が身近にいる
「SNSフォロワー0」と、
「応援してくれそうな人が0」
は別です。
SNSをやっていなくても、
- 家族
- 友人
- 元同僚
- 取引先
- 以前のお客さん
- 地域の知り合い
など、あなたのことを知っている人はいるかもしれません。
いきなり、
「お金を出して!」とお願いする必要はありません。
まずは、
「今度こんな事業を始めようと思っている」
「こういう商品を作っているけど、どう思う?」くらいでOKです。
そこから正直な感想をもらって、クラファンの募集ページに向けて、
ストーリーなどの改善に繋げていくことも大切です。
「なぜ自分がやるのか」を話せる
クラファンでは、
商品やサービスのスペックだけを書けばいいわけではありません。
特に無名の人は、「なぜ、あなたがこれをやるの?」
が重要になります。
難しく考える必要はありません。
- どんな経験から開業を考えたのか
- 誰のどんな悩みを解決したいのか
- なぜ今この事業を始めたいのか
- 資金が集まったら何に使うのか
を、自分の言葉で説明します。
たとえば、
「最新設備を導入した店舗をオープンします」
だけより、
「自分が○○で困った経験があり、同じ悩みを持つ人が安心して利用できる場所を作りたい」
のほうが、
「この人を応援する理由」が伝わります。
支援したくなるリターンを作れる
想いだけでなく、
「支援すると何がもらえる?」も重要です。
たとえば飲食店を開業するなら、
- オープン後に使える食事券
- プレオープンへの招待
- クラファン限定メニュー
- 通常よりお得な回数券
など。
商品を作るなら、
- 完成品の先行販売
- 限定セット
- 名入れ
- 開発イベントへの参加
なども考えられます。
ポイントは、
「寄付してください」だけにしないこと。
自分が支援者だったら、
「これならお金を出してもいい」と思えるか考えてみましょう。
SNSフォロワー0なら「公開前」の集客が重要
SNSをやっていない人が、
クラファン開始と同時にInstagramを始めて、
1か月で何千人もフォロワーを集める。
これは現実的ではありません。
だったら、
今あるつながりを使ったほうが早いです。
LINE・チラシ・直接連絡も立派な集客方法
クラファン=SNSと思われがちですが、
集客方法はSNSだけではありません。
地域型のビジネスなら、
- LINE
- メール
- チラシ
- 名刺
- 店頭告知
- 地域の知り合い
- 取引先への案内
なども使えます。
特に、
美容・飲食・介護・教室・ハウスクリーニングなど、
商圏がある程度決まっている仕事
なら、SNSフォロワー数より地域でのつながりのほうが強いこともあります。
J-Net21でも、クラウドファンディングでは公開後の広報活動が重要とされています。
「SNSが苦手だから無理」ではなく、
自分が連絡を取りやすい方法で伝える
と考えてみましょう。
SNSは「何千人も集めるもの」と考えなくていい
とはいえ、SNSが有効な手段になることも少なくありません。
ここでいう「SNSなし」は、
SNSを集客の主力にしなくても挑戦できる
という意味です。
必要ならクラファン期間中だけでも、
InstagramやXなどに、
- 自己紹介
- 開業準備の様子
- 商品の写真
- クラファンページ
- 支援状況
などを載せておくと、
初めてあなたを知った人が、
「ちゃんと活動している人なんだ」と確認しやすくなります。
無理にインフルエンサーを目指す必要はありません。
知らない人にも支援してもらうページの作り方
身近な人から支援が始まったら、
次に期待したいのが、
あなたのことを知らなかった人からの支援です。
そのためには、クラファンページだけを見ても、
「ちょっと応援してみたい」
と思える内容にしておく必要があります。
写真で「誰がやっているのか」を見せる
無名だからこそ、人が見えることも大切です。
たとえば、
- 起案者本人の写真
- 商品を作っている様子
- 開業予定地
- 試作品
- サービスを提供している様子
など。
プロが撮った完璧な写真でなくても構いません。
ただ、
「誰がやっているかわからない」
「ネット上にほとんど情報がない」
状態では、初めて見る人は不安になります。
文章だけでなく、
写真でも信頼感を作ると考えましょう。
無名の人がクラファンでやりがちな4つの失敗
クラファンは、「借入じゃないから気軽」
というものでもありません。
特に無名の個人事業主なら、次の失敗には注意したいところです。
ページを公開すれば勝手に人が集まると思う
一番避けたいのがこれです。
クラファンサイトに掲載しただけで、
知らない人が次々と支援してくれるとは限りません。
公開前から、
「最初に誰が見てくれる?」
「誰に伝える?」
まで考えておきましょう。
公開ボタンを押してから集客を始めるのでは遅い。
くらいの気持ちで準備しておくほうがいいでしょう。
「みんなに応援してほしい」になっている
もう一つ多いのが、
ターゲットが広すぎることです。
「老若男女、誰にでも使える商品です」
より、
「○○で困っている子育て世代に使ってほしい」
のほうが、
誰のための商品なのかが伝わります。
クラファンだからといって、
全国民から支援してもらう必要はありません。
「誰に一番欲しいと思ってほしいか」
を決めておきましょう。
手数料・原価・送料を計算していない
そして、資金面で一番注意したいのがここです。
100万円集まったからといって、
100万円すべてが手元に残るとは限りません。
プラットフォームによっては、
- 利用手数料
- 決済手数料
などがかかります。
さらに、
- リターン原価
- 梱包費
- 送料
- 制作費
なども必要です。
つまり、
「100万円必要=クラファンの目標額100万円」
とは限らないということです。
最初から100万円すべてクラファンで集めようとする
開業資金が100万円必要だから、
「クラファンで100万円集めよう!」
と考える必要もありません。
たとえば、
自己資金40万円
+
融資30万円
+
クラファン30万円
でも合計100万円です。
クラファンは、
必要資金の一部を集める方法
として使うこともできます。
開業資金全額をクラファンだけで集めようとして目標を高くするより、
「最低限、クラファンでいくら集めたい?」
から考える方法もあります。
無名なら「何人に支援してもらう必要があるか」を計算しよう
ここまで準備できたら、
最後に一度、数字にしてみましょう。
たとえば、
クラファンで100万円を集めたい場合。
仮に平均支援額が1万円なら、
100万円 ÷ 1万円 = 100人
です。
平均5,000円なら、
200人
必要になります。
※あくまで計算例です。実際の平均支援額は、プロジェクトやリターン構成によって変わります。
こう考えると、
「100万円集めたい!」
という目標が、
「100人に1万円ずつ支援してもらえる企画を作れる?」
という具体的な問いに変わります。
たとえば今、
「支援してくれそうな人が10人くらい」
なら、
いきなり100万円を狙うより、
目標金額や資金調達方法そのものを見直したほうがいいかもしれません。
逆に、
「お客さん候補がすでに100人いる」
「予約販売のような形で買ってもらえそう」
なら、クラファンとの相性が良い可能性があります。
知名度より先に、
何人に、どんなリターンを、いくらで支援してもらうのか。
ここまで考えてみましょう。
まとめ|無名でも可能。ただし「知らない人頼み」にしない
無名・SNSフォロワー0でも、
クラウドファンディングに挑戦することはできます。
ただし、
「クラファンサイトに出せば、たくさんの人から支援してもらえる」
というものではありません。
知名度がない人ほど、
- 公開前に支援候補を作る
- 身近な人へ直接伝える
- なぜ自分がやるのかを言葉にする
- 欲しいと思えるリターンを作る
- 必要な支援人数を逆算する
といった準備が重要になります。
SNSで何万人ものフォロワーを集める必要はありません。
まずは、
「自分の挑戦を知ったら、応援してくれそうな人は誰だろう?」
と考えてみてください。
10人でも思い浮かぶなら、その人たちに企画を話して反応を聞いてみる。
そこから始めるだけでも、
「本当にクラファンでいけそうか?」
が少しずつ見えてきます。
そして開業資金すべてをクラファンだけで用意する必要もありません。
自己資金や融資など、ほかの方法と組み合わせることもできます。
大切なのは「無名だから無理」と諦めることでも、
「無名でも絶対集まる」と楽観することでもありません。
自分が今持っているつながりと、商品・サービスの魅力から、
現実的にどこまで支援を広げられそうか。
そこからクラファンを考えてみましょう。
