ケアマネの仕事は大好きだけど、昔ほど仕事に意欲がわかない。
毎日の仕事にクタクタで、何のための仕事か分かんなくなってきた。
もう限界かもしれない…そんな“退職”がよぎるケアマネさんに、
辞めるかどうか体験談も含めてご紹介します。
気持ちの整理のきっかけになれば幸いです。
ケアマネを辞めたいと感じる理由とは？
ケアマネの仕事は責任も重く、精神的な負担も大きいため、
辞めたいと思うのはごく自然なことです。
ここでは、よく聞かれる代表的な理由を紹介します。
▽ 書類業務の多さ・責任の重さ
ケアマネは「書類職」といわれるほど、計画書やモニタリング記録などの事務作業が多い仕事。
しかも、法令順守や給付管理のミス＝重大なトラブルにつながるプレッシャーも大きく、「責任ばかり増える…」と感じている人も少なくありません。
▽ 利用者や家族、他職種との板挟み
利用者本人の希望、家族の意向、現場スタッフの都合。
それぞれの立場がある中で、うまく調整できないことに疲れてしまうケースも。
「なんで自分ばっかり矢面に立たされるの？」と理不尽さを感じて辞めたくなる人も多いです。
▽ 給与や待遇の不満
責任は重く、業務量も多いのに、「給料が見合ってない」と感じていませんか？
特に介護職からキャリアアップしてケアマネになった方の中には、「資格取ったのに手取りが変わらない…」と感じている人も少なくありません。
また、他の介護職員が処遇改善手当などをもらっていると、不平等に感じるものです。
辞めたいけど転職先がない…は本当？
「もう辞めたい…でも、他に行く場所が思いつかない」
そんなふうに感じて、つらい気持ちを抱えたまま我慢していませんか？
でも実は、“転職先がない”と感じる理由の多くは、視野が狭くなっているだけかもしれません。
▽ 見えていないだけで、選択肢は意外とある
ケアマネの仕事に限らず、福祉・医療業界にはさまざまな職種があります。
ただ、今の仕事が忙しすぎて、調べる余裕がない人がほとんど。
そのため、「他の仕事が分からない＝転職先がない」と思い込んでしまっているケースも多いんです。
また、どこの職場にいっても、どうせあまり変わらないだろうと諦めてしまう人も少なくありません。
▽ ハローワークだけで判断していない？
もし「求人を見たけど、ピンとくるものがなかった」と感じているなら、
それはハローワーク中心の探し方になっていないか見直してみる価値があります。
ハローワークは公的な求人が多く、待遇や働き方に限界がある場合も。
ケアマネ経験を活かせる職場は、転職サイトやエージェント経由のほうが見つけやすいこともあります。
▽ “資格あり×経験あり”は十分な武器になる
「自分には特別なスキルなんて…」と思っている人も多いですが、
ケアマネ資格と現場経験があるだけで、実は十分に“即戦力人材”なんです。
・制度の知識
・現場との連携力
・調整スキルや報連相
・責任感やコミュニケーション力
こうしたスキルは、他の職種でも強みとして活かせます。
ケアマネ経験を活かせる仕事とは？
「ケアマネを辞めたいけど、その後どうすれば…？」
そんなふうに、次の働き方を想像できずに立ち止まってしまう人も多いと思います。
でも、これまで積み重ねてきた経験は、あなたの“強み”そのものです。
ここでは、ケアマネ経験を活かせる仕事の一部を、ざっくり紹介します。
- 地域包括支援センターの相談員
- 医療事務やクリニックの受付
- 福祉用具の専門相談員や営業職
- 介護施設の管理・運営側のポジション
- NPO法人や社協の福祉系事務職
「でも、自分に向いてるのってどれ？」
「働きやすさや給料は？」
そんな具体的な疑問が出てきたら、下記の記事もぜひ参考にしてみてください👇
ケアマネからの転職先おすすめ5選｜あなたに向いてる仕事はどれ？
（作成中）
無理に焦らなくて大丈夫。
今は「選択肢がある」ということだけ、覚えておいてくださいね。
実際に辞めた人の声・その後の選択肢（体験談風）
「他の人はどうしてるんだろう…」
そんなふうに思ったこと、ありませんか？
ここでは、実際にケアマネを辞めた人たちがどんな理由で退職し、
今どんな仕事をしているのかを紹介します。
◎50代女性・居宅ケアマネ → 訪問事業所の事務職に転職
「ケアマネになって10年近く、ずっと居宅で働いてきました。
でも、ここ数年は書類の量や利用者家族との対応で気持ちが擦り減ってしまって…。
夜中にモニタリングの夢を見てしまうようになって、これはもう無理かもと思いました。」
→ 退職後、訪問看護ステーションの事務職（パート）に転職。
身体的な負担も少なく、書類の扱いにも慣れているため即戦力に。
「収入は下がりましたが、心の余裕は何倍にもなりました。
今は、ちゃんと笑って家族と話せています。」
◎40代男性・施設ケアマネ → 地域包括支援センターへ
「特養のケアマネをしていましたが、現場スタッフとの調整に疲れてしまって…。
管理職との板挟みにもなり、誰のためのケアなんだろう？って虚しくなったんです。」
→ 地域包括支援センターの相談員に転職。制度や地域資源の知識を活かし、やりがいを再発見。
「仕事の内容はケアマネと似ている部分もありますが、
“中立的な立場で支援できる”点が自分には合っていました。
無理せず長く働けそうです。」
◎30代女性・施設ケアマネ → 別法人の居宅ケアマネに転職（人員に余裕あり）
「以前は小規模多機能でケアマネをしていましたが、とにかく人手が足りなくて…。
日勤のはずが夜勤も回されたり、休みの日まで“今日対応してくれない？”と電話が来たりして、
もう限界でした。」
→ 転職後は別法人が運営する居宅介護支援事業所へ。
スタッフ数が多く、役割分担もしっかりしているため、心にも時間にも余裕が持てるように。
「ケアマネの仕事自体は嫌いじゃなかったんです。だから“もう少しゆとりのある環境で続けられたら…”と思っていたら、
まさに理想に近い職場に出会えました。
有休もちゃんと取れるし、“辞める”じゃなくて“環境を変える”という選択肢も
アリだったなって思っています。」
迷ったときに考えてほしいこと（辞める前の整理）
「辞めたい」という気持ちが強くなってきたら、まずは一度、
立ち止まって考えてみてほしいことがあります。
感情に流されて衝動的に辞めてしまうと、あとから後悔してしまうこともあるからです。
ここでは、後悔しないための“辞める前の整理ポイント”を紹介します。
▽ 辞めたい理由を書き出してみる
「なんとなくつらい」ではなく、できるだけ具体的に理由を言語化してみましょう。
業務量が多すぎる
上司・同僚との人間関係
利用者対応のストレス
書類業務のプレッシャー
家庭との両立が難しい
など、「何がどうつらいのか」を明確にすることで、改善できる問題なのか／環境を変えるべきなのかが見えてきます。
▽ ケアマネ職自体がつらいのか？職場環境の問題か？
「ケアマネ＝全部無理」と思ってしまいがちですが、
実は「今の職場が合ってないだけ」というケースもよくあります。
人員に余裕がある職場
チームで協力し合える職場
管理者がケアマネ経験者で理解がある職場
など、働きやすい環境に変えることで
“もう少し続けてみようかな”と思えることもあるんです。
▽ 「辞める＝負け」ではない
「ここで辞めたら逃げたことになる」「頑張って資格取ったのに」
そんなふうに、自分を責めてしまう人もいます。
でも、忘れないでください。
辞めることは、諦めることではなく、“自分を守る行動”でもあるということを。
心と体をすり減らしながら働き続けることのほうが、よっぽど危険です。
辞めるタイミングはいつがベスト？
「もう限界…」と感じたとき、すぐに辞めてしまっていいのか悩みますよね。
でも、タイミングを見誤らないことも大切です。
✅ 精神的に限界が来る前に
「もう無理」と思ってからでは、転職活動や引き継ぎをする気力すら残っていないことも…。
“まだ動けるうちに準備を始める”のが理想です。
✅ 引き継ぎや退職手続きには1〜2ヶ月かかることも
特にケアマネは担当利用者がいるため、引き継ぎには時間が必要です。
スムーズに退職するには、早めの相談とスケジュール調整がカギになります。
✅ 節目の時期を狙うのもあり
- 年度末（3月末）
- 契約更新前
- 介護報酬改定後
など、「キリの良い時期」に退職を申し出ると、周囲からの理解も得やすい場合があります。
自分の心と体が悲鳴を上げているなら、
「今がそのタイミングかも」と考えて、一歩踏み出してみてくださいね。
