歯科衛生士の仕事は思っているよりもキツく、
入職して3か月~6か月以内ですぐに辞めたいと思う人も少なくありません。
でも、短期間での退職は世間的にもイメージが悪そうだし、
転職先を見つけるのにも不利になりそう。
でもでも、それよりも毎日ストレスで胃が痛くて
仕事中に叫びたくなってしまうほど。
面接は本当に苦手だし、次に就職がうまくいくかも不安。
そもそも、転職してもそこが良い職場だとも限らないし
迷ってしまうという方もいるでしょう。
でも、安心してください。
まず結論からお伝えすると、歯科衛生士を勤めて
6か月以内や3か月で辞めても新しい職場に転職することは
もちろん可能です。
ただ、ご心配のとおり短期間での転職にはデメリットや注意点もあるので、
スムーズに退職して、転職を成功させるにはコツがあります。
この記事では、歯科衛生士が早期で仕事を辞める前にチェックするべきポイントや、
新しい職場の探す方法などを解説します。
ストレスなく、働きがいのある職場を見つけるために
参考にしてみてください。
3ヶ月~6か月未満で辞める前のチェックポイント
まずは今の職場を辞める決断をする前にチェックしておきたい
ポイントをまとめています。
退職後に後悔しないように、本当に辞めるべきか落ちついて
整理してみましょう。
ただし、悩まずに辞めた方が良いケースもあるので、
先にお伝えしておきます。
・いる価値ないなどの暴言を浴びせられたり、セクハラ
パワハラにあっている。
・無視される、事実無根の噂話をされるなどのいじめにあっている。
・契約内容と違うことがある。
(給与の振り込みが遅れる、毎日サービス残業がある、
つくはずの手当が支給されないなど)
こういった時は、躊躇なく退職しましょう。
あなたの人生、あなた自身をまず大切にしてください。
次に、退職して良いのか悩むという微妙な時の
チェックポイントです、
① “慣れていない” からくるストレスかどうか
歯科衛生士(DH)に限らず、入職から半年間は仕事や職場環境に
慣れていないので辛い時期です。
とくに、新卒で働き始めたばかりの時は、
専門学校でも教えてもらっていないような業務ばかり言われて
戸惑ううえに、
患者さんにも職場の先輩にも気を遣い、ストレスだらけですよね。
なので、気を張り続けて3ヶ月くらいで「もう無理かも」と
辞める人は多いです。
でも、もし学校に入学したての頃やアルバイトを初めてした時のように
しばらくしていたら慣れてきそうという感覚があるのであれば、
休みの日は仕事の事を考えずに思いっきりリフレッシュして
冷静になってみても良いかもしれません。
②毎日注意ばかりされて“向いていない”と思ってしまっているか
「何をしても注意されるし、歯科衛生士に向いていない」という理由で
退職を考えているなら、一旦考え直しましょう。
注意される回数の多さと、歯科衛生士の仕事の向き・不向きは
全く関係がありません。
先輩DHが厳しく指導する理由として、一人前の歯科衛生士になってほしい
という気持ちがある場合があるからです。
新人を指導するときの姿勢として
・危険を伴う場合もあるし、患者さんの生活に直結する仕事だから、あえて厳しく指導する。
・若い女性というだけで仕事できないというイメージを持たれると
業務に支障がでるからプロとしての自覚をもたせたい。
といった声も見受けられます。
なので今の辛さを乗り越えれば、
「新人のうちに厳しい先輩に指導してもらえてラッキーだった」と思える日が来るかもしれません。
また働き始めたばかりで環境に慣れていなかったり、仕事でプレッシャーがかかったりすると、
考えがネガティブになってしまうことが多です。
先輩とのコミュニケーションが少ないなと思ったら
「入社当時からこんなに沢山の業務をこなしてこられたんですか」
「どうやって仕事を覚えてこられたんですか」
などと先輩に聞いてみるのも良いかもしれません。
そうすると、
「私も入社したての頃は全然仕事ができなくて怒られてばっかりだったよ」
なんて話が聞けるかもしれません。
先輩衛生士も、新人の教育の仕方が分かっていなかったり
人間関係ができていないせいで、どんな言い方をしていいか分からず、
忙しさのイライラから強く指導してしまっているケースもあります。
叱られてばかりだと少し怖いかもしれませんが、
思い切って自分から先輩や同僚との関係を近づけてみるのも1つです。
出勤したらあいさつをする・分からないことは分からないと伝える、
指導を受けたらお礼を言うなど、
基本的なマナーを守ることが良好な人間関係を築くうえで重要です。
ただ、いつも人前で注意される、怒鳴る、八つ当たりをする、
挨拶や質問に応えないなどはパワハラやモラハラと認識されるような
指導の仕方が続くようであれば、院長に相談したり
転職を考えてもよいでしょう。
また、一日中事細かに注意されていては
精神的に疲れてしまい、さらにパフォーマンスが下がるというのは当然です。
自分で自分をさらに追い込まないようにしてくださいね。
③気になるのは世間体かどうか
精神的につらいけど短期離職は“イメージ悪い”かなという理由で
退職を迷っていませんか?
決して我慢してしまったり
“気持ちの持ちよう”と無理をしないようにしてください。
無理をして働いていても、
せっかく自身が希望して叶えた歯科衛生士という
職業自体が嫌になってしまう可能性もあります。
そのような状態に陥る前に、退職を検討することも一つの方法です。
自分の人生を守ってくれるような職場であれば、
そこまで悩まないでしょうし、
そもそも“人目”は自分が勝手に思い込みしている可能性もあります。
また、自分が辞めてしまったら他の人の業務が増えて大変かなとか
同期に迷惑かけちゃうかなといった心配も不要です。
また、職場によって期間は違いますが、
入職から3ヶ月や6か月は試用期間中なので、
辞めるタイミングとしては最適とも言えます。
転職先を探すときの失敗しない5つの方法
①教育体制が整っているところを選ぶ
歯科衛生士を続けるなら「教育体制が整っている」病院や
歯科クリニックを選びましょう。
理由としては衛生士3ヶ月目では十分なスキルが身に付いていないので、
まだまだ教育を受ける必要があるからです。
歯科衛生士転職サイト②実は不安なのは、みんな同じと割り切る
厚生労働省の
歯科衛生士に対する復職支援・離職防止等推進事業によれば
再就職する際の障害の内容として
20代は自分のスキルが一番多くなっています。
30代になると、結婚や出産などで環境が変わる方も多く、
再就職の障害になるものは勤務時間が80%を超えてきます。
なので、20代でスキルが不安なのは他の歯科衛生士も同じです。
③“働ける”ところを探すよりも“働きたい“ところを探す
学生の時は、とにかく資格を取ることや就職先を決める
ということが目的になりがちです。
専門学校にいる間はあっという間なので仕方ないこです。
でも、次はせっかく新しい職場を探すのであれば
働きたいところを探すことです。
全国歯科衛生士教育協議会の
歯科衛生士教育に関する現状調査の結果報告によれば
歯科衛生士の地域別求人倍率は
関東・北信越、東海の24.8倍を筆頭に
全国で23.3倍の求人倍率があります。
つまり、単純に歯科衛生士1人に20件以上の選べる求人があるということです。
これは、他の職種も含めた総合的な有効求人倍率1.27倍と比べると
歯科衛生士の求人数がどれだけ多いか分かります。
そしてたくさん求人がある中で、
自分の中で優先順位を決めておくと良いでしょう。
たとえば
人間関係が良い
残業も少なく、就業規則がしっかり整っている
休暇も取りやすく、やりがいがある
研修制度がしっかりあり成長できる
など、自分の中で3か月でも働く中で感じて
大事だなと気付いた点を書き出してみると良いでしょう。
たとえば育休制度を活用して復帰してきた先輩の
実績が多いところであれば、自分も長く働くイメージが
付きやすいですし、
仕事と家庭の両立支援に取り組む事業主として
両立支援等助成金などを活用して、
働く歯科衛生士を大切にしているところなどを
自分の中で基準にしても良いかもしれません。
職員同士の雰囲気というのは、実際に働いてみないと
分からないことも多いですが、
面接にいった時に、目を合わせてくれなかった、
冷たい感じがしたなどの直感は
意外と当たっているので、自分の感覚を信じることも大切です。
④再就職の面接の際に、後ろめたさを持たない
歯科衛生士としての勤務経験が短いと、どうしても面接の時に
引け目を感じてしまいがちです。
でも、面接で大切なのは過去よりも未来のことです。
これからは◯◯について詳しく勉強したいので、◯◯の分野に
力を入れている貴院で働きたいと考えています。
といったように前職の批判はせず、新しい仕事に意欲的に取り組む姿勢が重要です。
前職を短期間で辞めたことに引け目を感じるのではなく、
自信を持って「長く働きます」という真摯な姿勢が伝われば、
ネガティブなイメージは十分に払しょくされます。
また、3か月~6か月の勤務だとまだ歯科衛生士として出来あがっていないため、
求める人材として成長していける可能性を考慮してもらえます。
反対に経験が長くなりすぎてからの転職となると、
・責任ある仕事についても辞めてしまう、
・以前の職場のやり方を持ち込んだりして扱いづらい
といった捉え方もあります。
なので、職務経歴が少ないことを心配するよりも、
面接側も伸びしろばかりの自分を採用したくて仕方ない
と思うと気が楽になりますよ。
また、そもそも勤務の長さだけで判断するようであれば、
書類選考の段階で落とされ、面接までいかないので自信を持ちましょう。
⑤焦らずに転職活動へ取り組む
半年未満で退職するときは、転職活動を慎重に行うことがポイントです。
仕事を辞めるからといって焦って次の転職先を決めてしまうと、
またミスマッチの環境を選んでしまうかもしれません。
次の転職先で長く働けるよう、退職する原因となった要素の解消や
希望条件を叶えられる求人を探し出しましょう。
転職活動を始めるタイミング
退職を決意してから就職活動を始める方もいますが、
一番スムーズな方法は、
辞めるかどうか悩んでいる段階から情報収集を始めることが
大切です。
理由としては、
まだ試用期間だけど辞めたいというときは、
「辞めたい」が先にあるので、
次の職場で「前向きな」退職理由が伝えづらいです。
反対に、情報収集で色んなクリニックや歯科医院の求人を
探してみると、
そこから、自分が経験を深めていきたい分野や、
共感できる治療方針などが見つかったりします。
また、今の職場で我慢して働き続けるか、辞めるかの2択から
他の選択肢もあると知れることで、気持ち的にも余裕が出てきます。
気持ちに余裕が出てくると、仕事も覚えがよかったり、
機転を利かせられたりします。
そのことで、仕事が楽しくなって続けようという気持ちになったり
他の職場情報を調べてみて改めて今の職場が
良いところなんだなと気付けることもあるかもしれません。
なので、視野を広げる意味でも半年以内で辞めるかどうか
悩んでいるときから
歯科衛生士の転職サイトなどで情報収集を始めるのもおすすめです。
【公式】歯科衛生士の求人数で選ぶなら【ファーストナビ歯科衛生士】
【まとめ】
- 我慢して無理はしない
- 気持ちを整理したり、まわりに相談したりしてみる
- 自分を大事に世間体は気にしなくて良い
- 他の職場にも目を向けてみると余裕がでることがある
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