営業の方からよく
「アポがとれないんです、どうしたら良いですか」と
相談されることがあります。
確かにアポがあるのとないのとでは、
売り上げの確度も心の余裕も大きく変わってきます。
今回はアポのとれない原因と対策についてお伝えします。
アポがとれない3つの原因と対策
①アポがゴールになっている
アポがとれずに売れない営業にとって、アポはとっても
大きなハードルのように感じますよね。
アポをとらないといけないと分かっているからこそ
余計に埋まらない予定に焦ってしまします。
実は、これは本人は自覚ないかもしれませんが
アポイントがゴールになってしまっている事が多いです。
たとえば、こんな実験をご存じでしょうか。
5円玉を机の上に立ててくださいと言うと、
ほとんどの人は5円玉を立てることができません。
ところが、
5円玉を立ててその間に糸を通してくださいというと、
ほとんどの人が5円玉を立てることができるのです。
これは、糸を通すという次の工程に意識があるので、
5円玉を立てることは当たり前。ただの通過点になってしまうのです。
営業のアポイントも同じです。
アポを取れと言われるとアポどりが
あたかもラスボス的存在として君臨してしまうのです。
上司の方であれば、アポを取れ!という指導の仕方を
見直す必要があるかもしれませんね。
アポをゴールにせずに、次のステップに目を向ける。
たとえば、
毎月30人のお客様と会い、そのうち10件に見積もり提示
までもっていくといった感じです。
そういう視点にすると、自分の見積もりまでもっていける割合や
決定率などに目がいくようになります。
②アポで売ろうとしている
極端に聞こえるかもしれませんが、これもよくあることです。
売れておらずアポが少ない営業にとって、
1件のアポへの思い入れや期待はすごく高くなります。
今週水曜日のこの案件、絶対に売りますといった感じに
見込みを立てがちです。
まだ会ってもいないのに。笑
なので、1件1件へのアポが重たくなる。
やっと取れたアポで成約にならなかったら死活問題かのように
なってしまいますからね。
それが次のアポ取りにも影響します。
さすがに電話をかけてその場で売れるとは思っていないにしろ、
次の売れるお客さんを探してしまうのです。
なので、取りこぼさないようにと気持ちも重く
アポ取りのテンションや口調・内容も重くなるのです。
アポ取りの目的は、あくまでも売ることではなく
アポを取ることです。
会える日時を決めるだけです。
たとえば、
「1年後に始まる新しい〇〇の制度についてお伝えしたいことが
あるのですが、●●日か△△日の午後ご都合いかがでしょうか」
といった具合です。
たまにテレアポ(電話でアポ取り)をしていると、
話をすごく聞いてくれる人がいます。
そうすると、こっちも嬉しくなってついつい
話してしまうのですが、これは絶対にNGです。
たとえば、誰かと映画にいく約束をする時。
何々の映画、
いついつ何処どこで待ち合わせね、楽しみだね。
これがアポ取りです、
それを、今度いくミステリー映画の内容なんだけど、
誰々が犯人で、アリバイのトリックはコレコレなんだよ
なんて言ったら行く気なくなりますよね。
これが、しゃべりすぎちゃっている間違ったアポ取りです。
アポ取りはあくまでも会うアポ取りで通過点なのです。
飛び込み営業であれば、
目的は担当者の名前を知る、挨拶をする、名刺交換をする。
これだけです。
それを売ろうと思って飛び込むから撃沈するわけです。
担当者の方が分かったのであれば、次にアポを取る。
目的を明確に、ハードルを低くすることです。
③断られることに苦手意識が出来てしまっている
テレアポは特にこちらのタイミングで電話をかけているので
「いま忙しいんだ、電話なんかしてる暇ない」とか
「それどころじゃねーよ、ガチャ・・・」なんてこともありますよね。
そんなことが続くと、
アポ取りに罪悪感や恐怖感が出てしまうかもしれません。
ただ、電話の相手は本当に電話どころでは無かったのかもしれません。
お子さんが急に熱を出して保育園から呼び出しがあった後かもしれないし、
仕事上のトラブルがあったのかもしれない。
あなたが電話してきたことに、本当に怒りがあったわけではなく
余裕がなかっただけかもしれません。
それに、今日あの何時何分に電話かけてきたアイツ本当に腹立つな、
なんて思い出すこともありません。
5分もすれば、あなたの電話なんて完全に忘れ去ります。
あなたも電話で受けた対応なんて気にすることないんです。
もちろん、話し方など接遇で失礼があったのであれば反省して改善すべきですが
それ以外は次のアポに気持ちを切り替えるのが正解です。
アポが取れなかった人はタイミングが合わなかっただけのことです。
へこむ必要は全くありません。
なので、今それどころじゃないと言われたお客さんも日を改めてみると、
すんなりアポが取れたりします。
何度も言いますがタイミングが合うか合わないかだけです。
私の場合は、アポ取りの時に一喜一憂することは無いですが、
嫌な対応をされた時は、
「この人、自分と会えないなんて持ってないなー、お疲れ様」って思って
すぐ忘れるようにします。
タイミングがあうラッキーな人を探すだけと思って気楽にやってみると
意外と簡単にアポもとれるようになってきます。
まとめ
- アポをゴールにしない
- アポで売ろうとしない
- あとはタイミングだけ
アポがとれないという人は、どうしてもアポ取りへの比重が
大きくなり過ぎているように思います。
恋愛に例えるなら、
連絡先を知っているだけの人に片思いして
いきなり付き合ってくださいと電話しようとするのと似ています。
今度お茶でもしませんかと誘い、
会って話をしてお互いのことを知ってから
次にまた会う約束をするというのが自然ではないでしょうか。
アポが全体のどの位置づけにあるのか、一度整理してみるのも良いでしょう。
たとえば、
アポイント、商品のデモンストレーション、見積もり、商談といった
先々のことを意識してみると、
それぞれが通過点であることが見えてきやすくなります。
次回、なかなかアポがとれないという方へ第二弾。
具体的なアプローチ方法などもお伝えしたいと思います。
⇒アポがとれない営業の失敗と改善方法